健康経営のユニークな福利厚生に、伝統芸能という選択肢
この記事の結論
「健康経営」と聞くと、なんとなく難しそう、うちの会社には関係なさそう、と感じる方も多いのではないでしょうか。でもこれ、福利厚生や採用、金融機関からの評価にまで関わってくる、経営者が知っておいて損はない話です。
その福利厚生の選択肢として、日本舞踊のような伝統芸能を取り入れる、という方法があります。姿勢改善・メンタルヘルス・集中力向上を一つの体験でまとめて満たせるうえ、他社とは違うユニークな取り組みとしてアピールもできる。まだあまり知られていない選択肢だからこそ、知っておく価値があると思っています。
もちろん、認定のチェックリストにそのまま当てはまるとは限らず、企業ごとに内容を工夫していく必要はあります。それでも、弊社がオフィスをかまえる栃木県では健康経営優良法人の認定数がまだ少なく、この選択肢を必要としている企業は多いはずだと感じています。
健康経営とは何か
健康経営とは、経済産業省が2016年に創設した制度で、社員の健康づくりに力を入れている法人を「見える化」し、国がお墨付きを与えるものです。認定を受けると「健康経営優良法人」の称号が得られ、対外的なアピールに加え、採用活動や金融機関からの評価にもつながります。認定は大規模法人部門・中小規模法人部門の2部門に分かれ、日本健康会議が審査・認定を行っています(出典: 健康経営優良法人認定制度|経済産業省)。
健康経営アドバイザーとして見てきたこと
私はこの株式会社舞日和を立ち上げる前、健康経営アドバイザーとして都内IT企業で働いていました。当時はtoB、つまり企業向けに、所属する会社が開発した健康管理アプリをどう使えば社員の健康づくりに活かせるか、という提案やアドバイスをする仕事をしていました。
そのため今回の内容は、健康経営アドバイザーの実務知識と、日本舞踊という伝統芸能、この両方を知る立場からお伝えできるものだと考えています。
伝統芸能が健康経営に効く理由
健康経営の施策というと、健康診断やストレスチェック、禁煙対策といった定番のものが中心で、「伝統芸能」を選択肢に入れている企業はまだほとんどありません。
しかし、これは軽視できない効果があります。
日本舞踊で身につく重心の使い方や姿勢は、腰痛や肩こりの予防につながります。デスクワークで姿勢が崩れている社員は少なくないため、これは体への負担を減らす実質的な健康施策になります。
また、日本舞踊は「動くマインドフルネス」とも言える集中体験です。踊っている間は余計なことを考えられなくなるため、頭を整える効果があり、メンタルヘルス対策としても意味を持ちます。
実際、宇都宮の高齢者施設で日本舞踊を披露した際は、介護予防を意識した振り付けをお届けしました。姿勢・巧緻性・認知機能への刺激という観点は、高齢者施設に限らず、働く世代の社員にもそのまま応用できると考えています。
健康経営に取り組む企業が直面しがちな課題
健康経営の施策には、健康管理アプリやヨガ、ストレッチ講座など、他にも数多くの選択肢があります。ただし、それらを提供する事業者もまた数多く存在します。「認定がほしい」「施策を始めよう」と思い立っても、自社だけで完結できることは少なく、結局は外部の力を借りることになります。
そうなると、決裁者が「どの事業者に依頼するか」で悩み、比較検討に時間がかかってしまうことが少なくありません。しかも、他社と似たような施策を選んでしまうと、「どこも同じようなことをしている」という印象を持たれ、自社の取り組みとしての差別化ができなくなります。
もちろん、健康経営は他社を出し抜くためのものでも、自社が目立つためのものでもなく、社員とそのご家族の健康を考えてこそのものです。とはいえ、社員が「楽しい」「自分のためになる」と感じられなければ、取り組み自体が形骸化してしまう。これは、健康経営に取り組む企業に共通する、簡単には解決しない課題です。
栃木県の現状と、日本舞踊という選択肢
ここで、データを一つご紹介します。「健康経営優良法人2026」の発表によると、弊社が存在する栃木県では、協会けんぽ栃木支部に加入している事業所のうち、認定を受けたのは230事業所でした(大規模法人部門5社、中小規模法人部門225社。出典: 健康経営優良法人2026に、協会けんぽ栃木支部加入の230事業所が認定されました|協会けんぽ栃木支部)。全国では大規模法人部門3,765社、中小規模法人部門23,085社が認定されており(出典: 「健康経営優良法人2026」認定法人が決定しました|経済産業省)、単純比較はできないものの、栃木県内で健康経営に取り組み、認定まで至っている企業はまだ限られているのが実感です。
理由はいくつか考えられますが、「健康経営優良法人」という制度自体を知らない経営者が地方には特に多いこと、また「何をすれば健康経営の取り組みとして認められるのか、具体的なイメージが湧かない」という声が多いことが挙げられます。
そこで提案したいのが、日本舞踊という伝統芸能を、健康経営の取り組みの一つに加えるという選択肢です。姿勢改善・メンタルヘルス・集中力向上という、健康経営で評価される要素を一つの体験の中で同時に満たせるうえ、他社が行っていないユニークな取り組みとして対外的にもアピールできます。
そして、単純に「楽しい」「非日常だった」と感じてもらいやすいのも、日本舞踊の強みです。義務感でやらされる施策は続きにくいものですが、「やってみたら面白かった」という体験は、自然と定着しやすくなります。
認定への向き合い方について、正直にお伝えしたいこと
ここで一つ、正直にお伝えしておきたいことがあります。健康経営優良法人の認定を受けるには、経済産業省が定めたチェックリストの項目を一つひとつ満たしていく必要があります。日本舞踊のワークショップが、このチェックリストのどの項目に直接該当するのかは、現時点で明確にお答えすることはできません。
ただし、企業ごとのニーズ、すでに取り組んでいる既存の施策をヒアリングした上で、ワークショップの内容をカスタマイズし、より多くのチェック項目を満たせるように設計することは可能だと考えています。姿勢改善やメンタルヘルスといった要素を、どのように「見える化」し、認定要件に落とし込んでいくか。ここは、企業の皆さまと一緒に作っていきたい部分です。
まとめ
- 健康経営優良法人は、経済産業省が2016年に創設した認定制度
- 日本舞踊は姿勢改善・メンタルヘルス・集中力向上を一つの体験で満たせる、ユニークな福利厚生の選択肢になる
- 健康経営の施策は事業者選定に時間がかかりやすく、差別化・形骸化という課題もつきまとう
- 栃木県ではまだ健康経営優良法人の認定数が限られており、伝統芸能という選択肢を知ってもらう意義は大きい
- 認定チェックリストへの適合は企業ごとにカスタマイズが必要。現時点で一律には言い切れない
伝統芸能を福利厚生に取り入れてみませんか?
「健康経営に伝統芸能を取り入れてみたい」「自社の健康経営の取り組みとして、どんなプログラムが組めるか相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。企業ごとの課題や目指す認定要件に合わせて、日本舞踊ワークショップの内容をご提案します。


